★映画「トスカーナの幸せレシピ」のDVDをました。
喧嘩っぱやいれど料理の腕前は一流のイタリアンシェフと、絶対味覚を持つけれどアスペルガー症候群の少年が出会って、料理コンテストに挑戦するお話です。
男性ホルモンが強い野性的な男の体臭と、イタリアンハーブの香りが、映像から漂ってくるような映画です。
マンジャーレ! アモーレ!
★それと、映画「ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を」のDVDをました。
ちょっと変わったコメディー映画です。
音声はありますが、台詞はありません。
だから、字幕スーパーもありません。
ストーリー展開は、無声映画と同じような手法で描かれますから、誇張された演技と、暗黙の了解と、抒情的な映像詩で表現されます。
言葉で説明しない分、むしろこれこそが映画の本質と言えるでしょう。
もう一作、話題の韓国映画のDVDを観ました。
※ その作品とは(ネタバレを含む追記)⇒続きを読む
2020年09月15日
トスカーナの幸せレシピ、他
posted by eno at 15:48| 映画
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2020年08月26日
寝ても覚めても
引き続き、ステイホームでDVD鑑賞してます。
映画「寝ても覚めても」と「ラストレター」のDVDを観ました。
「寝ても覚めても」は、2018年の映画ですが、原作小説は2010年です。
映画では、東日本大震災が描かれていますが、原作が書かれたのは、震災の前です。
主演は、唐田えりかさん、東出昌大さん。
東出さんは一人二役です。
東出さん演じる「麦(バク)」は、ドラマ(漫画が原作)の「凪のお暇」に出てくるゴンにそっくりです。
クラブでDJをやってるシーンとか、ゴンかと思っちゃいました(笑)
もう一つの役「亮平(りょうへい)」は、その正反対のタイプです。
唐田さん演じる「朝子(あさこ)」は、現実の唐田さんと、非現実の朝子が重なって、唐田さんは、あの作品の中に閉じ込められて、出て来られなくなっちゃったみたいな感じです。
今、どこでどうしているのでしょう? また、映画やドラマに戻って来て欲しいです。
この映画は、現実的なようで、すごく幻想的で「死」とか「あの世」みたいなメタファーを感じます。
東日本大震災は事実だし、見る我々にとって現実の出来事です。
でも、現実なのだけれど、逆に非現実的です。
朝子と亮平は、たくさんの人々が死んだ仙台に、ボランティアに行くのですが、なんだか、仙台があの世みたいな感じがするのです。
そして、朝子も麦も、まるで幽霊みたいな感じがします。
突然姿を消したり現れたりする麦は、朝子にとって亡霊と同じようなものですから・・・
川というメタファーもそうです。あの世や、輪廻転生のメタファーです。
友達がALSになったり、友達に子供が産まれたり、そういうこともみんな・・・
冒頭のほうのバイク事故も、実はあの事故で二人とも死んでた、みたいなオチにもなりそうな死のメタファーです。
麦と朝子が出会ったのは川で、別れたのは海です。
この作品のストーリーに、なぜ東日本大震災が必要だったのかと考えます。
たとえば要素として、原発事故は必要無いけれど、あの世とこの世を隔てるような防潮堤は必要だったのです。
夜の高速道路を走ることも必要な要素「高速おりたん?」というセリフとか・・・
映画は、原作小説とかなり解釈が違っているみたいです。
映画は、映画のみで解釈したほうがよさそうです。
小説は、朝子の一人称(主観)で書かれているようです。
映画では朝子も含め、全体が客観的に描かれています。
小説も読んでみたくなりました。
※その後、原作小説を読みました。
小説には小説の面白さがありました。
「ラストレター」もおすすめの作品です。
広瀬すず森七菜姉妹の映像が無敵です。
今は誰でもスマホを持っていてSNSで連絡できる時代ですから、手紙のやりとりですれ違いを作ることがこのストーリーの肝です。
姉と妹を勘違いとか、無理やりな(都合よすぎる)ところもあるけれど「隔たり」があって「繋がり」がある、って感じです。
しかし、おそらく監督は、それほどストーリーに重きを置いていなくて、辻褄が会わなくならなきゃいいくらいで、ご都合主義を弛く使っています。
この作品の中で、渾身の力を込めて撮ったのが、水を抜いたプールで、浴衣の姉妹が花火をするシーンです。
ストーリーと全く関係ないサービスカットですが、あれが撮りたかったのでしょう。
セルフオマージュです、浴衣も、プール&花火も。
犬の面倒みさせられて「罰を受けてる」と言うシーンが、心温まります。
ラストレターでは犬、寝ても覚めてもでは猫、どちらも世話を押し付けられます。
あの犬は見た目派手で、インパクトあったけれど、猫の演技力で濱口監督が勝ち(笑)
ちなみに、福山雅治勝負では是枝監督が勝ちだけど、広瀬すず勝負では岩井監督が勝ち(笑)
映画「寝ても覚めても」と「ラストレター」のDVDを観ました。
「寝ても覚めても」は、2018年の映画ですが、原作小説は2010年です。
映画では、東日本大震災が描かれていますが、原作が書かれたのは、震災の前です。
主演は、唐田えりかさん、東出昌大さん。
東出さんは一人二役です。
東出さん演じる「麦(バク)」は、ドラマ(漫画が原作)の「凪のお暇」に出てくるゴンにそっくりです。
クラブでDJをやってるシーンとか、ゴンかと思っちゃいました(笑)
もう一つの役「亮平(りょうへい)」は、その正反対のタイプです。
唐田さん演じる「朝子(あさこ)」は、現実の唐田さんと、非現実の朝子が重なって、唐田さんは、あの作品の中に閉じ込められて、出て来られなくなっちゃったみたいな感じです。
今、どこでどうしているのでしょう? また、映画やドラマに戻って来て欲しいです。
この映画は、現実的なようで、すごく幻想的で「死」とか「あの世」みたいなメタファーを感じます。
東日本大震災は事実だし、見る我々にとって現実の出来事です。
でも、現実なのだけれど、逆に非現実的です。
朝子と亮平は、たくさんの人々が死んだ仙台に、ボランティアに行くのですが、なんだか、仙台があの世みたいな感じがするのです。
そして、朝子も麦も、まるで幽霊みたいな感じがします。
突然姿を消したり現れたりする麦は、朝子にとって亡霊と同じようなものですから・・・
川というメタファーもそうです。あの世や、輪廻転生のメタファーです。
友達がALSになったり、友達に子供が産まれたり、そういうこともみんな・・・
冒頭のほうのバイク事故も、実はあの事故で二人とも死んでた、みたいなオチにもなりそうな死のメタファーです。
麦と朝子が出会ったのは川で、別れたのは海です。
この作品のストーリーに、なぜ東日本大震災が必要だったのかと考えます。
たとえば要素として、原発事故は必要無いけれど、あの世とこの世を隔てるような防潮堤は必要だったのです。
夜の高速道路を走ることも必要な要素「高速おりたん?」というセリフとか・・・
映画は、原作小説とかなり解釈が違っているみたいです。
映画は、映画のみで解釈したほうがよさそうです。
小説は、朝子の一人称(主観)で書かれているようです。
映画では朝子も含め、全体が客観的に描かれています。
小説も読んでみたくなりました。
※その後、原作小説を読みました。
小説には小説の面白さがありました。
「ラストレター」もおすすめの作品です。
広瀬すず森七菜姉妹の映像が無敵です。
今は誰でもスマホを持っていてSNSで連絡できる時代ですから、手紙のやりとりですれ違いを作ることがこのストーリーの肝です。
姉と妹を勘違いとか、無理やりな(都合よすぎる)ところもあるけれど「隔たり」があって「繋がり」がある、って感じです。
しかし、おそらく監督は、それほどストーリーに重きを置いていなくて、辻褄が会わなくならなきゃいいくらいで、ご都合主義を弛く使っています。
この作品の中で、渾身の力を込めて撮ったのが、水を抜いたプールで、浴衣の姉妹が花火をするシーンです。
ストーリーと全く関係ないサービスカットですが、あれが撮りたかったのでしょう。
セルフオマージュです、浴衣も、プール&花火も。
犬の面倒みさせられて「罰を受けてる」と言うシーンが、心温まります。
ラストレターでは犬、寝ても覚めてもでは猫、どちらも世話を押し付けられます。
あの犬は見た目派手で、インパクトあったけれど、猫の演技力で濱口監督が勝ち(笑)
ちなみに、福山雅治勝負では是枝監督が勝ちだけど、広瀬すず勝負では岩井監督が勝ち(笑)
posted by eno at 12:17| 映画
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2020年06月05日
ステイホームはDVDで映画
ステイホーム中は、映画をたくさん見ました。
面白かったベスト3をご紹介します(その他はスルー)。
最もおすすめは「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」です。
ロシア映画! 戦争映画! 戦車!
いかにもハードルが高そうな、オタク映画っぽいイメージですが、見てみると、全然そんな感じではなくて、アクションあり、恋愛ありの、わかり易いエンターテイメント作品です。
次は「パリに見出されたピアニスト」
フランス映画! パリ! ピアノ!
いかにもおしゃれなイメージですが、その通りです。
実話を基にしたストーリーで、わかり易いし、面白いです。
そしてご存知「蜜蜂と遠雷」
日本映画、原作は、同じ題名の小説。
特に説明する必要は無くて、ピアノ演奏と映像から、しみじみと感じる作品です。
面白かったベスト3をご紹介します(その他はスルー)。
最もおすすめは「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」です。
ロシア映画! 戦争映画! 戦車!
いかにもハードルが高そうな、オタク映画っぽいイメージですが、見てみると、全然そんな感じではなくて、アクションあり、恋愛ありの、わかり易いエンターテイメント作品です。
次は「パリに見出されたピアニスト」
フランス映画! パリ! ピアノ!
いかにもおしゃれなイメージですが、その通りです。
実話を基にしたストーリーで、わかり易いし、面白いです。
そしてご存知「蜜蜂と遠雷」
日本映画、原作は、同じ題名の小説。
特に説明する必要は無くて、ピアノ演奏と映像から、しみじみと感じる作品です。
posted by eno at 11:50| 映画
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2019年07月30日
天気の子
巷では賛否両論の映画「天気の子」を観ました。
作品を批評するときに、他の作品と比較して、相対的にどうこうと批評するのはよくないことです。
しかし、この作品の場合、そうするなと言われても、どうしても前作の「君の名は。」と比較しないではいられません。
「君の名は。」は圧倒的に面白い大ヒット作でしたが、この作品は、その続編ではありません。かといって全く違う作品でもありません。つまり、自分で自分の二番煎じのような作品を作って、自分を超えられないという、やっちまった感のある作品なのです。と、途中まではそう思って、ややがっかりした気分で観ていました。
しかし、ラストは、やはり、この作品には、この作品に込められた独自のメッセージがあると感じられました。
一つ言いたいことは、平泉成が気になって気になって(持っていかれて)ストーリーに集中できない(笑)
作品を批評するときに、他の作品と比較して、相対的にどうこうと批評するのはよくないことです。
しかし、この作品の場合、そうするなと言われても、どうしても前作の「君の名は。」と比較しないではいられません。
「君の名は。」は圧倒的に面白い大ヒット作でしたが、この作品は、その続編ではありません。かといって全く違う作品でもありません。つまり、自分で自分の二番煎じのような作品を作って、自分を超えられないという、やっちまった感のある作品なのです。と、途中まではそう思って、ややがっかりした気分で観ていました。
しかし、ラストは、やはり、この作品には、この作品に込められた独自のメッセージがあると感じられました。
一つ言いたいことは、平泉成が気になって気になって(持っていかれて)ストーリーに集中できない(笑)
posted by eno at 21:51| 映画
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2019年06月19日
海獣の子供
巷では賛否両論の映画「海獣の子供」を観ました。
私の感想は、賛!です。
否の人々が口を揃えて言うのが「わかりにくい(難解)」です。
私の後ろの座席に座っていた若者たちも、終わった瞬間に「ムズイ…」とかつぶやいていました。
あるいは、むしろ説明的過ぎると批判をする人もいます。
私は、わかり易いと思いました。そして、説明過剰でもありません。でも、難解に感じる人も多いだろう、説明的だと感じる人もいるだろう、とは察します。なぜならば、この作品の中でも言っているように「大切なことは言葉にならない」というテーマを、アニメーションで表現しようと試みているのですから、それを言語的に理解しようとする人には難解であり、何を表現したいのか、言葉で説明すれば、説明的になります。
でも「わかる、わからない」は、観る側の問題です。
わかることで面白くなるのか、わからないから面白いのか、ということです。
作品側は、その両方を混在させ、比喩的に関連付けることで、エンターテイメント性の高い物語に仕上げます。その意味からすると、この作品は、伏線が弱いです。時間的な制約があるからでしょうが、冒頭で伏線を張って、途中展開を殆ど省略して、最後に唐突に回収して終わり的な、取って付けた感は否めません。
原作ファンと、原作を読んでいない私のような者とでも、また違った見え方がすると思います。
★ この映像と音響は、絶対に劇場での鑑賞を、強くお勧めします。
私の感想は、賛!です。
否の人々が口を揃えて言うのが「わかりにくい(難解)」です。
私の後ろの座席に座っていた若者たちも、終わった瞬間に「ムズイ…」とかつぶやいていました。
あるいは、むしろ説明的過ぎると批判をする人もいます。
私は、わかり易いと思いました。そして、説明過剰でもありません。でも、難解に感じる人も多いだろう、説明的だと感じる人もいるだろう、とは察します。なぜならば、この作品の中でも言っているように「大切なことは言葉にならない」というテーマを、アニメーションで表現しようと試みているのですから、それを言語的に理解しようとする人には難解であり、何を表現したいのか、言葉で説明すれば、説明的になります。
でも「わかる、わからない」は、観る側の問題です。
わかることで面白くなるのか、わからないから面白いのか、ということです。
作品側は、その両方を混在させ、比喩的に関連付けることで、エンターテイメント性の高い物語に仕上げます。その意味からすると、この作品は、伏線が弱いです。時間的な制約があるからでしょうが、冒頭で伏線を張って、途中展開を殆ど省略して、最後に唐突に回収して終わり的な、取って付けた感は否めません。
原作ファンと、原作を読んでいない私のような者とでも、また違った見え方がすると思います。
★ この映像と音響は、絶対に劇場での鑑賞を、強くお勧めします。
posted by eno at 17:48| 映画
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