2020年09月15日

トスカーナの幸せレシピ、他

★映画「トスカーナの幸せレシピ」のDVDをました。



喧嘩っぱやいれど料理の腕前は一流のイタリアンシェフと、絶対味覚を持つけれどアスペルガー症候群の少年が出会って、料理コンテストに挑戦するお話です。
男性ホルモンが強い野性的な男の体臭と、イタリアンハーブの香りが、映像から漂ってくるような映画です。
マンジャーレ! アモーレ!

★それと、映画「ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を」のDVDをました。



ちょっと変わったコメディー映画です。
音声はありますが、台詞はありません。
だから、字幕スーパーもありません。
ストーリー展開は、無声映画と同じような手法で描かれますから、誇張された演技と、暗黙の了解と、抒情的な映像詩で表現されます。
言葉で説明しない分、むしろこれこそが映画の本質と言えるでしょう。

もう一作、話題の韓国映画のDVDを観ました。

※ その作品とは(ネタバレを含む追記)⇒ 
 
★「パラサイト・半地下の家族」です。

私は、自分が鑑賞した作品についてだけ、レビューを書きます。
どんなに噂で評判が良くても悪くても、自分自身で鑑賞しないで、聞きかじりの情報だけを基に憶測で想像して批評するようなことは絶対にしません。
原則的には、面白かった作品だけを、推薦する意味で紹介します。

なので、面白くなかった作品は、観てもノーコメントです。
書かない(スルーする)ことが、無言の評価ってことです。
あくまでも、それは原則です。時々ですが、疑問を投げかけたり、批判的な意味で書くこともあります。
この作品(パラサイト)について言及するのも、その数少ない例外の一つです。

私は、韓国ドラマも、韓国映画も、これまで観たことがありませんでした。
食わず嫌いだったのです。
なので、これが初めて観た韓国映画です。

それと、アカデミー賞の作品賞を受賞した作品は、経験上、ほとんどが面白くありませんでした。
なので、最近では、オスカー作品賞を受賞したら、観る必要は無しと判断する基準にさえしています。

今回は、食わず嫌いと、観る価値無しが重なった作品を、わざわざ観たいとは思いませんでした。
ですが、それにしてもプロモーションが凄くて、その押しの強さに、ちょっと気になっていました。

著名人や、知り合いからも「観た、面白かった、観た方がいい」と、薦められます。

しかたないので、観ることにしました。

感想は、以下の通りです。

先ず、すごく長いです、2時間以上あります。

正直言って、前半の一時間は眠くなりました。

最初は、嘘をついて騙していく話しなので、地味な「コンフィデンスマンJP」みたいです。

コンフィデンスマンの真似か? と思いました。
でも、コンフィデンスマンみたいに明るく楽しくなて、陰鬱です。

陰鬱だけど、コメディタッチで、軽く、都合よく、いとも簡単に話しは進んで行きます。

しかし、詐欺師のように、最終的な狙いとか、犯行計画とかが無くて、成り行きで進んでるので、この人達は、いったい何をどうしようとしているのかわからないのです。

そうこうしていると、話は意外な展開に進んで行きます。それが後半です。

話は変わりますが、別の日本映画「君の膵臓が食べたい」の話しもちょっとだけ。

あの作品は、主人公たち二人の恋愛は良く描かれていて、泣きました。

しかし、ストーリー的には納得できないので、ダメです。

通り魔に刺されて突然死ぬ、っていうストーリー作りが、雑過ぎます。

頑張ったけど仕方ない運命だった、って納得できる展開ではありません。

アクシデントで偶然死ぬなら、お風呂場で転んで死んだって同じです。それくらいの雑な設定です。

とにかく都合が良過ぎます。

むしろ、お風呂場で転ぶほうが、理屈とか、確率とか理解できます。
偶然通り魔とか、理由が理解できません。

ストーリー展開に、自分が共感できない要素が入ってくるとダメなんですよね。

たとえ異常な犯罪者でも、その心理の一端が理解されるから、ストーリーに入って来ることが許されるのです。

やむにやまれぬ理由があるとか、それで精神状態が追い詰められたとか、自暴自棄になったとか。

映画のストーリー構成には、どんな偶然にも、何かしら運命的な伏線が必要です。

その意味では「コンフィデンスマンJP」は、そういうところがちゃんと上手く作られているから傑作なんですね。

登場人物一人一人の人生があります。

それらの人生が、すれ違って、交差して、事件になります。

突然、理由もなく殺すとかって、ストーリー的に、流れが無いってことです。

不条理というよりも、非合理、ルール無視です。

「パラサイト」の場合にも、必然性が理解できない突然の衝動的な展開だらけなのです。

比較して「ブラ・ブラ・ブラ」は、シリアスな話しではなくて、ドリフのコントみたいな、お笑いのお約束(暗黙のルール)で話しが展開します。
ですから、不自然なまでの誇張表現になっても、それはそれで納得して見られるのです。

それに対して、この韓流映画のお笑センスは共感できません。

どたばた喜劇の非現実的な誇張表現をしている感じでもなく、極端な現実として描いているのです。

「そんな人いるか?」って疑問に思ってしまうと、感情移入できません。

貧乏だったり、汚かったりする表現も、自分的には肌に合いません。

たとえば、ブラ・ブラ・ブラでも、貧乏だったり、汚かったりを描いていますが “汚くてきれい” なのです。

映像美として描かれています。

それらは、不快感ではありません。

情景的な映像美もたくさん描かれます。

人と人との心のやり取りもたくさん出てきます。

だけど、話しはとってもバカバカしいんです。

だけど、納得するし、心が温まるんです。

あるいは、トスカーナの幸せレシピでは、イタリア人(主人公)が、衝動的に、すぐに怒ったり、すぐにセックスしたりします。
でも、そのときの感情には共感するし、納得できます。

しかし、パラサイトの韓国人(登場人物)がキレたり、淫乱になるのは共感できません。

基本的な精神構造が違うのでしょうか?

それぞれの地域や時代の文化の違いは面白い要素なのですが、同じ人間としての感性が違い過ぎると理解できません。

そうは言っても、後半からは派手な展開で盛り上がって来る感じなので、刺激の強いものを好む人にはウケるのかも知れません。

私の知り合いでも、面白かったって言う人はいます。

好みの問題ですから、面白い人にとっては面白いのだろうと思います。
映画では無くて、マンガで描いたら? と想像してみると、面白く描けそうな気がします。

マンガだと、映像ほどの嫌悪感が伝わって来ないだろうと思います。

映画で表現するならば、もっとバカバカしさを前面に出すべきだったと思います。
たとえば三谷幸喜作品の映画みたいに。それくらいのどたばた喜劇で。

この韓国映画は、あまり笑う感じになりませんでした。
どこで笑っていいのか、よくわかりません。

たぶんギャグ満載なのだろうとは思いますが、全然伝わりません。

嫌悪感の表現ばかりよく伝わって、お笑い要素は伝わりません。

少なくとも私には。

たぶん、下ネタ的なものは、お笑いの要素なのだろうと思います。
もしかすると、残酷表現も、お笑い要素としての誇張表現なのかも知れません。

韓流映画ファンは、それで笑えるのかも知れません。

韓国人の国民性が、というよりも、一部の韓国映画文化に慣らされた人々が、というこなのだろうと思います。
国際的に、映画界にもそういう韓流的なセンスが浸食し始めているのかも知れません。

だから、欧米でも、日本でも、面白いって言う人々が多くいるのでしょう。

残念ながら、私にはわからない(伝わらない)面白い要素があるのかも知れません。

あまり深く考えないで見ていれば、それなりには面白いとは思います。

特に印象に残って、覚えていたい名シーンはありませんでした。
全体的に変わった映画だなぁ~っていう印象だけは残りました。

悪夢を見た後のような、内容は記憶に残っていないけれど、奇妙な後味だけは残っている、みたいな感じです。








posted by eno at 15:48| 映画 | 更新情報をチェックする