私は、小説の装画をよく描きます。宮本輝さんの「流転の海」は、新潮社のシリーズを、第一巻から九巻まで、単行本も、文庫も、愛蔵版のボックスまで、全ての装画を担当しました。
そして、ついに第九巻(完結編)「野の春」が出版され、11月5日、宮本輝さんからのお招きで、出版記念パ―テー(宮本輝『流転の海 全九巻』完結を祝う会)に出席しました。年に一度、着るか着ないかのスーツ姿です。読書の時にしかかけないメガネもかけています(宮本輝さんふうに)。
会場の、帝国ホテル桜の間に、少し早めに到着した私は、控室に通されて、独り先生を待ち、そして感動の御対面です。
先生にご挨拶して、少しお話しをして、奥様にもご挨拶しました。黒井千次さんがお見えになり、新潮社の佐藤隆信社長がお見えになり、ご家族の方々もお揃いになり、皆様にご挨拶して、そして会場へ。
最初に黒井千次さんが御挨拶されました。その後も、たくさんの方々のスピーチがありました。
パーティー会場には、これまでに出版された流転の海シリーズの本が飾られています(福武書店から出版された初版本は、私の装画ではありません)。ディスプレイの前で、宮本輝さんが「装画を描いてくれた人です」と、ファンの人々に私を紹介すると、「野の春」を持って来た人からサインを求められました。照れくさいけれど嬉しいです、ありがとうございます。
パーティー会場には著名な小説家の姿が何人も見えます。美術界では少々顔を知らている私ですが、文学界では知り合いも少ないので、紹介してもらうのは、新潮社(編集者と社長)だけが頼りです。しかし、他人に頼らず、自分なりにさりげなく話しかけたりもしました。
北方謙三さんが隣で煙草に火を点けたので、すかさず灰皿を差出し、お話しをしました。
ツーショット自撮りさせてもらった後ろには、高樹のぶ子さん、山田詠美さんも写っています。
大沢在昌さんがいらっしゃったので、佐藤社長にお願いして、紹介してもらいしました。
島田雅彦さん。やっぱり独特な雰囲気でしたが、優しい感じです。
山田詠美さん。とってもお茶目な感じです。
高樹のぶ子さんは、「時を青く染めて」の装画を描かせてもらっています。
ツーショット写真を撮り逃してしまったのは痛恨のミス(^_^;)
宮本輝さんの御挨拶で閉会となります。
シリーズ完結おめでとうございます。執筆のほうは完結しましたが、実は、最終巻「野の春」は、未だこれから文庫化されるので、私の装画は完結していないのです(^_^;)
装画の完結を、どんな絵で締め括ろうか、構想を練っているところです。
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