2020年05月30日

吸血鬼ドラキュラとは何か?

吸血鬼(vampire)の伝説は古代から数多くあります。
たとえば、中国には死体が生き返る「キョンシー」という妖怪がいます。
ロシアには、美男や美女に変身できる吸血コウモリ「ウプイリ」がいます。

ドラキュラは、1897年に書かれた怪奇小説ですが、その時代のイギリスや、発想のもとになったとされる、東欧に伝わるドラキュラの伝説の起源に何があったのでしょうか?

ドラキュラ.jpg

中世のヨーロッパでは、ペストが大流行しました。
ペストは、鼠がその原因を運んでくるらしいことがわかっていました。
しかし、現代のように、病原菌やウィルスの存在が知られる以前には、それらは悪魔の呪いか何かのように感じられていたでしょう。
その後に流行したマラリアも、蚊に血を吸われた人が病気になるらしいことがわかっていました。しかし、血を吸われることで何故病気になるのか? 当時はその理由はまだわかっていませんでした。
狂犬病は、犬に噛まれると発症することがわかっていたので、狼男の伝説は「狂犬病」を暗示していたのだろうと考えられています。この狼男は銀の銃弾で殺すことが出来ます。銀が病原菌を殺す、という考え方は、現代では殺菌・抗菌作用として知られていることです。

吸血鬼ドラキュラの場合も、病原体を特定することはできませんが、何らかの伝染病を暗示していると考えられます。

先ず、病原体の発生源はドラキュラ伯爵です。ドラキュラ伯爵は、既に死んでいて、その遺体は棺の中に横たわっています。つまり、何らかの病気で死んだ死体が、病原体の発生源(スプレッダー)です。死体が生き返って吸血鬼になるという伝説は、古くから存在しています。それは、伝染病で大量の死者が発生した際に、まだ死んでいない重体患者も棺に入れて隔離してしまったらしい、という伝承がもとになっています。

吸血鬼ドラキュラは、コウモリに変身することが出来ます。
つまり、病原体の発生源は、コウモリとの関係が深いということがわかります。
コウモリは、日中の太陽光の紫外線が存在する空間を避けて、暗い洞窟内などの密閉空間に、密集して姿を隠しています。そして、夜になると、外に出かけて行きます。吸血鬼は、美男美女の姿に変身して、夜間営業の接待を伴う飲食店で濃厚接触をします。それらの濃厚接触が、吸血に比喩されていると考えられます。濃厚接触された相手は、感染しても症状が発症せず、普通に生活しています。そして、夜の街に出かけて行っては、また別の誰かに濃厚接触して、感染を広めます。

吸血鬼を遠ざける方法が、ニンニクを吊るしておくことです。
ニンニクには、殺菌・抗菌作用があると共に、ニンニク料理を食べることで、一つには免疫力をアップすることと、もう一つは息が臭くなって、人との濃厚接触を避けるようになります。

そして、吸血鬼は直射日光を浴びると死んでしまいます。
日光に含まれる紫外線には、殺菌消毒の効果があります。

これらのことから想像すると、現在大流行しているCOVID-19にも共通する部分が多いように感じられます。
posted by eno at 14:04| 思った事 | 更新情報をチェックする